NANA 6巻

    ここでは、NANA 6巻 に関する情報を紹介しています。
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    ハチ「タクミだけが こんな あたしを許してくれる 唯一の共犯者みたいだ」

    タクミが会いにきて、流されるまま抱き合っているハチのモノローグ。

    ハチは5巻で「空っぽのあたしは 性懲りもなく恋をする事でしか 自分を満たせずにいた」
    「なのに どうして人の欲望は こうもキリが ないのでしょうか」

    18巻の番外編「TAKUMI」で、タクミは「でも食欲も性欲も 嫌でも際限なく 湧いてくるし
    とりあえず 満たされればいーや」

    9巻「己の欲望を より多く満たしてくれる相手を 愛してしまうものだ」
    2人は欲望を叶えることで自分を満たそうとした。

    初対面の時のトマトの話題、「お腹すいてる?」「また飯作って食わせてよ」のセリフ、
    食事シーン、ベッドシーンが多いのは食欲、性欲を象徴してるからです。

    タクミにとってハチは料理上手で床上手、家庭に恵まれなかった自分に子供を産んでくれて
    家族を与えてくれる相手。

    ハチにとってタクミは物欲を満たしてくれる、もう仕事や生活費の心配をしなくていい、
    お嫁さんになって家庭をつくる夢を叶えてくれる相手。

    欲のために結婚して大切な人、自分を大切にしてくれた人たちを傷つけるという罪を犯し、
    ハチとタクミは共犯者になる。

    13巻、レンは「天国を見たがる人間は みんな地獄へ堕ちるのか 欲望は罪深いって事かな」

    でも自分が欲しているから、本当に必要だとは限らない。
    14巻でタクミはハチのメールで、食事を作って待っているのを知っているのに

    女優の森下澄香と浮気して帰らなかった。
    タクミは結局、ハチでは満たされない。

    18巻「TAKUMI」で「どうか歌い続けてくれ 願わくばおれの傍で」
    レイラは歌えなくなり、もうタクミの望みは叶えられないのにイギリスで一緒にいるのは

    自分に必要なのはレイラだと気づいたからでしょう。
    ハチも同じくナナが必要だと気づいたからです。

    8巻でハチは、ノブは自分を大切にしてくれたのに「あたしはそれを 全部踏みにじって
    タクミに頼って子供を産むんだよ・・・・・・」

    「そんな自分勝手な事 許されるの・・・?」
    許されないからハチはナナを失い、タクミはレイラの歌声を失う罰を受けることになる。

    19巻、「愛しい人が力をつけるその日まで レイラさんなら待ち続けてくれるだろうか
    あたしには出来なかった素敵な事」

    他人事のように言ってますがハチはナナを、タクミはレイラが歌う日を待ち続ける辛さを
    味わうことになります。

    これも罰なのかもしれません。

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    ハチ「夢が叶う事と 幸せになる事は どうして別ものなんだろう」

    タクミがツアー打ち上げの後に、ハチに会いに来た時のモノローグ。
    この問いには意外な人物が答えています。

    サーチの倉田が21巻で
    「大事なものを犠牲にしてまで 何かを手にしても 人は幸せにはなれないんですね」

    9巻でナナは「守り抜かなくちゃ 自分の夢だけは 何を犠牲にしても」
    10巻、「人は何かを得る為に 何かを支払わせるシステムに 組み込まれている」

    何かを得るためには何かを犠牲にしなければならない。
    NANAのキャラ達は、そうやって夢を叶えてきた。

    ハチはお嫁さんになる夢を叶えたのに幸せになれなかった。
    それは、ハチが大事なものを犠牲にしたからです。

    自分を大切にしてくれたナナとノブを傷つけて、タクミを選んだ。
    ナナは、ハチの結婚に記憶の一部を無くすほどのショックを受け

    さらに、黙って707号室を出て行ってしまったことで
    ナナが母親に捨てられたトラウマに追い討ちをかけてしまった。

    これはタクミにも当てはまることです。
    レイラは入院中のタクミの母を歌で励ましたり、葬儀ではタクミを支えたりと

    子供の頃からタクミと支え合いながら大切に想ってきた。
    タクミはレイラに「あたしは歌ってないと価値がないのに」と

    ボーカルとしてのレイラしか必要としていないと思わせ追い詰めた。
    レイラは睡眠薬を服用するほどの不眠に陥り、食欲も激減。

    10巻でハチは「あたしを大切にしてくれる人を大切に出来ない」
    「こんなんじゃ あたし一生幸せになんか なれないよ」

    自分を大切にしてくれる人を大切にするのが自分の幸せ、とハチは言っています。
    未来編ではタクミはレイラとイギリスに、ハチは日本に残りナナを待っています。

    この2人は自分の大切なものを譲り合えないから、別居に至った。
    お互いを一番大事に思うなら家庭を最優先するべきなのに、家庭を築くことを放棄してしまった。

    7巻でヤスは「一番かんじんなとこで 支えてやれなかったんだ 破綻して当然だな」
    タクミが大事なら、ハチはイギリスでレイラを支えるべきであり

    ハチを大事にするならタクミは一緒に日本でナナを待つべきだった。
    ヤスがレイラを支えられなかったように、

    ハチとタクミは一番辛い時にお互いを支え合おうとせず、
    夫婦と家庭の破綻という結果を招く。

    16巻の番外編「NOBU」で「どんなに引かれ合っても お互いの大切なものを
    認め合えない相手とは上手くやれない」とあります。

    ハチとタクミはお互いを大切にできない。
    幸せになることなど出来ないのです。

    ↓ タクミが重ねづけしてる指輪

    (カルティエ) Cartier ラブリング


    ノブ「でも いつかぜってー越えてやる!」「タクミ」

    ノブがハチに告白しに行って、やっぱりできなかった時のセリフ。
    これの前に「だいたい勝てるもんが一個もねぇのに無理だ! たちうち出来ねぇよ!」

    「せめて一個でいーから あのヤローに勝てるもんがあれば!」
    との質問にシンは、「愛」と答えます。

    未来編ではハチとノブは別れる前のように仲が良く、
    ノブがハチの手を握ったり、ハチがノブの肩にもたれ掛かったりと

    不倫でもしてるんじゃないか?と思わせるほどです。
    でも、この2人は後ろめたさのようなものは無さそうなので、違うでしょう。

    ノブはシンが言っていた「何も求めずにただ優しく見守る愛」を
    実践してるんじゃないでしょうか。

    そーゆーのが本物の愛だ、と言っています。
    ハチとノブは欲望の対象物同士ではなく、愛で繋がることが出来たんです。

    ノブがタクミを超える、とはこういう事だと思います。
    タクミはレイラを選び、ハチを大切にしなかった。

    タクミには出来ないことです。

    ↓ ブラストのメンバーが着けてるチョーカー